その鋭い独特の視点と多彩な才能で、小説だけでなく各分野で活躍するアグレッシブな寓話作家の一人である村上龍の作品をとりあげています。
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昭和歌謡大全集 [DVD]
出演:松田龍平 /池内博之 /斉藤陽一郎 /近藤公園 /安藤政信
バンダイビジュアル
発売日 2004-05-28
オススメ度:★★★
???定期的にカラオケパーティを開いている6人の少年グループ(松田龍平、安藤政信、池内博之など)と、全員ミドリという名前のおばさん6人(樋口可南子、岸本加代子、鈴木砂羽など)が、ちょっとしたいさかいからいつしか殺しあいへと発展。しかもその武器もどんどんエスカレートしていき……。
???村上龍の同名小説を『はつ恋』『命』などの俊英・篠原哲雄監督が映画化した近未来風ノンストップ・バイレンス映画。しかし、そのテイストは一貫してブラック・ユーモアにあふれたもので、またそれらのシーンをタイトルさながら『恋の季節』『また逢う日まで』などさまざまな歌謡曲が一見何の脈絡もなく(!?)彩り、一段と不可思議な映像空間へといざなう。殺し合えば殺し合うほどお互いのグループが生き生きとし始めていくという、病める現代日本に棲息する者たちの屈折したパワーの解放がすさまじくもおもしろい。(的田也寸志)
観る人を選ぶ映画だと思うが、このチャレンジは面白い! 2009-09-20
本作はもう撮影から7年が経つが、テーマ(日本人社会の鬱積度合)が普遍的なため、古くならない。おばさんグループ(みどり会)と若者グループの度を超えたいがみ合いが、最終的に東京壊滅の事態をもたらすストーリーは、今観ても十分刺激的だ。荒唐無稽といえばそれまでだが、これを映画化した篠原組は凄いと思う。まあR15指定だけあり、血糊は多いが、いわゆるホラーチックなそれとは違うので、全体的にはブラックコメディの色合いだ。俳優陣も魅力的な配役であり、特に松田龍平、池内博之、安藤政信のキレ味は抜群だった。おばさんチームも樋口可南子、岸本加代子、鈴木砂羽らが色気ある芝居で魅せる。ナイフからピストル、バズーカから最後は原子爆弾と、お互いの武器もエスカレートするが、全体がのんびりムードで進むために「社会への挑戦」みたいな嫌味も感じない。また斎藤陽一郎、原田芳雄、鰐淵晴子らは、そのまま篠原組の大傑作「天国の本屋」出演に繋がっていくのも興味深かった。観る人を選ぶ作風であることは間違いないが、一度観ておいて損はないチャレンジフルなシャシンです。星は平均点の3つ。
昭和歌謡に導かれ 2009-01-12
まずこういうデリケートな原作ものはいっつも、いっつもあたかも自分の作品かのように「作品を汚された!」「原作と全然違うじゃねえか!」と駄々をこねる人がいますが、もう止めて下さい。そんなの当たり前じゃないですか? 別物に決まってますよ! 決まってると分かってても文句言いたくなるのが人間かもしれませんが。
要はこの映画、昭和歌謡にのせて繰り広げられる若者の野郎グループと、オバサン集団「みどり会」の殺し合いです。初めは双方の途方も無さそうなギャップから物語が始まったはずなんですが、次第にこいつら似たもの同士だな、と観る人は行き着くんです。だから共食いに近いんですよ。登場人物は気付いていませんが。それが面白かった。
お互いそれぞれの人生の中で無理に刺激を求め、無為に日々をすり減らし、「何だかなあ」という生活を送っている。それが「事件」を引き金に、「殺し合い」がお互いを生きがいを見つけたかのように溌剌とさせるんです。そんな充実ぶりを表すかのように、凶器がどんどんエスカレートしていって、最期には(笑)のような状況が待っています。尾崎氏のエンディング・テーマと相まって良い感じでした。
ただ不満なのが、女性陣のキャスティング。何だかすれてるオバサンにしては綺麗すぎなんですけど。別に熟女好きではないですが、森尾由美とかフーミンとか鈴木砂羽はそんな役を押し付けられるほど萎びれていないと思うんですが。やっぱり「OUT」ぐらいくたびれていないと。
深くは考えずに… 2007-06-18
原作知りません。なので予備知識無しで見ましが、これは完璧な娯楽作品でしょう。バイオレンスあり、ブラックユーモアあり、エロありで何でもありですな。少年グループもおばちゃんグループも殺人を肯定しているのでR-15も然り。同性からしてみればおばはんの自慰シーンなんか見せられても萎えるだけですよ。平成生まれなので歌の小ネタも分からなかった(コスプレかYO!)。オチを見てるとギャグにも見えてきた。作品としては大好きですが。
私は未成年なのでどうしても少年グループに感情移入しそうになるが、大人からみた現代の若者の恐さが表現されていると思う。顔もよくて一見好青年のスギオカ君がささないなことでキレる様はそれの真骨頂だろう。また、生き残ったイシハラ君が多分無学だろうにたった一人で原爆を完成できたのは「子供の未知の可能性」という正の部分と「目的の為には手段を選ばない」という負の部分の皮肉だと思うが考えすぎか?原爆を完成させてその周りを自転車で旋回しながら熱唱する様子はインパクトがありすぎ。
あの後、イシハラ君はどうなったんだろう?もし死んでしまったのなら、あの世で皆とまたバカやってそうだなぁ…。
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出演:松田龍平 /池内博之 /斉藤陽一郎 /近藤公園 /安藤政信
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発売日 2004-05-28
オススメ度:★★★
???定期的にカラオケパーティを開いている6人の少年グループ(松田龍平、安藤政信、池内博之など)と、全員ミドリという名前のおばさん6人(樋口可南子、岸本加代子、鈴木砂羽など)が、ちょっとしたいさかいからいつしか殺しあいへと発展。しかもその武器もどんどんエスカレートしていき……。
???村上龍の同名小説を『はつ恋』『命』などの俊英・篠原哲雄監督が映画化した近未来風ノンストップ・バイレンス映画。しかし、そのテイストは一貫してブラック・ユーモアにあふれたもので、またそれらのシーンをタイトルさながら『恋の季節』『また逢う日まで』などさまざまな歌謡曲が一見何の脈絡もなく(!?)彩り、一段と不可思議な映像空間へといざなう。殺し合えば殺し合うほどお互いのグループが生き生きとし始めていくという、病める現代日本に棲息する者たちの屈折したパワーの解放がすさまじくもおもしろい。(的田也寸志)
観る人を選ぶ映画だと思うが、このチャレンジは面白い! 2009-09-20
本作はもう撮影から7年が経つが、テーマ(日本人社会の鬱積度合)が普遍的なため、古くならない。おばさんグループ(みどり会)と若者グループの度を超えたいがみ合いが、最終的に東京壊滅の事態をもたらすストーリーは、今観ても十分刺激的だ。荒唐無稽といえばそれまでだが、これを映画化した篠原組は凄いと思う。まあR15指定だけあり、血糊は多いが、いわゆるホラーチックなそれとは違うので、全体的にはブラックコメディの色合いだ。俳優陣も魅力的な配役であり、特に松田龍平、池内博之、安藤政信のキレ味は抜群だった。おばさんチームも樋口可南子、岸本加代子、鈴木砂羽らが色気ある芝居で魅せる。ナイフからピストル、バズーカから最後は原子爆弾と、お互いの武器もエスカレートするが、全体がのんびりムードで進むために「社会への挑戦」みたいな嫌味も感じない。また斎藤陽一郎、原田芳雄、鰐淵晴子らは、そのまま篠原組の大傑作「天国の本屋」出演に繋がっていくのも興味深かった。観る人を選ぶ作風であることは間違いないが、一度観ておいて損はないチャレンジフルなシャシンです。星は平均点の3つ。
昭和歌謡に導かれ 2009-01-12
まずこういうデリケートな原作ものはいっつも、いっつもあたかも自分の作品かのように「作品を汚された!」「原作と全然違うじゃねえか!」と駄々をこねる人がいますが、もう止めて下さい。そんなの当たり前じゃないですか? 別物に決まってますよ! 決まってると分かってても文句言いたくなるのが人間かもしれませんが。
要はこの映画、昭和歌謡にのせて繰り広げられる若者の野郎グループと、オバサン集団「みどり会」の殺し合いです。初めは双方の途方も無さそうなギャップから物語が始まったはずなんですが、次第にこいつら似たもの同士だな、と観る人は行き着くんです。だから共食いに近いんですよ。登場人物は気付いていませんが。それが面白かった。
お互いそれぞれの人生の中で無理に刺激を求め、無為に日々をすり減らし、「何だかなあ」という生活を送っている。それが「事件」を引き金に、「殺し合い」がお互いを生きがいを見つけたかのように溌剌とさせるんです。そんな充実ぶりを表すかのように、凶器がどんどんエスカレートしていって、最期には(笑)のような状況が待っています。尾崎氏のエンディング・テーマと相まって良い感じでした。
ただ不満なのが、女性陣のキャスティング。何だかすれてるオバサンにしては綺麗すぎなんですけど。別に熟女好きではないですが、森尾由美とかフーミンとか鈴木砂羽はそんな役を押し付けられるほど萎びれていないと思うんですが。やっぱり「OUT」ぐらいくたびれていないと。
深くは考えずに… 2007-06-18
原作知りません。なので予備知識無しで見ましが、これは完璧な娯楽作品でしょう。バイオレンスあり、ブラックユーモアあり、エロありで何でもありですな。少年グループもおばちゃんグループも殺人を肯定しているのでR-15も然り。同性からしてみればおばはんの自慰シーンなんか見せられても萎えるだけですよ。平成生まれなので歌の小ネタも分からなかった(コスプレかYO!)。オチを見てるとギャグにも見えてきた。作品としては大好きですが。
私は未成年なのでどうしても少年グループに感情移入しそうになるが、大人からみた現代の若者の恐さが表現されていると思う。顔もよくて一見好青年のスギオカ君がささないなことでキレる様はそれの真骨頂だろう。また、生き残ったイシハラ君が多分無学だろうにたった一人で原爆を完成できたのは「子供の未知の可能性」という正の部分と「目的の為には手段を選ばない」という負の部分の皮肉だと思うが考えすぎか?原爆を完成させてその周りを自転車で旋回しながら熱唱する様子はインパクトがありすぎ。
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Ryu's Bar
プロフィール
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男性
趣味:
読書(ビジネス書・小説)・ネットサーフィン・スノボー
自己紹介:
学生の頃から村上龍のファンで「コインロッカーベイビーズ」に衝撃を受け、「五分後の世界」「愛と幻想のファシズム」「半島を出よ」などの構築系の作品が大好きです。最近の龍さんの興味は経済にシフトしていますがものすごく勉強になってます。
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