その鋭い独特の視点と多彩な才能で、小説だけでなく各分野で活躍するアグレッシブな寓話作家の一人である村上龍の作品をとりあげています。
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13歳の進路
村上龍
幻冬舎 刊
発売日 2010-03-25
オススメ度:★★★
進学案内本はあまたあるが、巻末の功成り名を遂げた人の特別寄稿がいい 2010-04-07
この本は同じ著者によるハローワーク編の姉妹本といえます。
見ると元気と勇気の湧く大きなイラストに表された、波高い人生
行路へ立ち向かう思春期の男女への羅針盤として書かれたようで
もあります。
高校、大学、高専、専門学校などは進路本としてお約束なのでしょ
うが、ふつうの中高生は最初からあまり考えないであろうフリー
スクール、職業能力開発校、通信教育、資格予備校、自衛隊、そして
最後に奨学金などにも触れています。
それでも、ここまでなら、あまたある進路案内とさほど大きな違いは
ないでしょう。この本の特徴とも売りとも言えるのは、巻末に配した
功成り名を遂げた、主に会社社長による特別寄稿と題したエッセイに
あるのではないでしょうか。こちらだけを読むだけでも元は取れるよ
うに思えます。本編とも言うべき前段がどちらかというと無味乾燥
なので、一層際立って学ぶ点も多いです。
いろんな学校へ行った左門 新
三つ星レストランには、なぜ女性シェフがいないのか
女はなぜ素肌にセーターを着れるのか
次に行くべき学校のガイドブック 2010-04-05
「13歳のハローワーク」は、職業のガイドブックで、こちらは次に行くべき学校のガイドブックである。あなたが、選ぶべき進路は、果たして、高校なのか、大学なのか、高専なのか、専門学校なのか、はたまた、職業訓練校なのか、フリースクールなのか、いやいや、自衛隊なのか、いや、一足飛びに、企業で営業なのか。そんな事が述べられている。
「13歳のハローワーク」もそうだが、社会の主流に乗っていけないときに、あきらめるのではなく、挑戦できる道が「他にもある」というのが、両書のコンセプトである。だから、「失敗に備えて読む本」という、すこし斜に構えたメッセージになっている。
記述の分量から考えて、筆者のお薦めは、職業訓練校で技術を身につけて工員になる(計37ページ)、というのと、すぐに社会に出て営業・販売に徹する(計44ページ)、というののようである。その次に、高専を進めているように思われる。
日ごろ光の当たらない職業訓練校に注目したのはいいと思うものの、職業訓練校では、1年間の訓練が主である。ハイテク化した日本経済において、職業訓練校で身につけられる技術は、限定的だ。もし、工員をめざすなら、今日明日食うに困るというのでない限り、高専(高等専門学校)に進むのが順当な選択ではなかろうか、そしてその次が専門学校だろうと、感じる。高専の方は、企業での幹部になれる可能性があるし、専門学校の方は人間力を鍛えてくれる。
本書では、専門学校に関して、技術に目が向いているようだが、専門学校が本当に鍛えているのは「人間」である。「技術を教育」するのではなく、「技術で教育」しているのがより実態に近い。次に改訂される際は、専門学校の実態に迫ってもらいたいものだ。
なお、巻末に特大の特集が組まれている「営業・販売」職は、ひとつの選択肢と思われる。「商人道に徹する」ことは、人生の糧になる。戦前は、みな丁稚に出ていたのだ。よい企業・よい社長との出会いにより、道はひらける。
さらに詳しい情報はコチラ≫
村上龍
幻冬舎 刊
発売日 2010-03-25
オススメ度:★★★
進学案内本はあまたあるが、巻末の功成り名を遂げた人の特別寄稿がいい 2010-04-07
この本は同じ著者によるハローワーク編の姉妹本といえます。
見ると元気と勇気の湧く大きなイラストに表された、波高い人生
行路へ立ち向かう思春期の男女への羅針盤として書かれたようで
もあります。
高校、大学、高専、専門学校などは進路本としてお約束なのでしょ
うが、ふつうの中高生は最初からあまり考えないであろうフリー
スクール、職業能力開発校、通信教育、資格予備校、自衛隊、そして
最後に奨学金などにも触れています。
それでも、ここまでなら、あまたある進路案内とさほど大きな違いは
ないでしょう。この本の特徴とも売りとも言えるのは、巻末に配した
功成り名を遂げた、主に会社社長による特別寄稿と題したエッセイに
あるのではないでしょうか。こちらだけを読むだけでも元は取れるよ
うに思えます。本編とも言うべき前段がどちらかというと無味乾燥
なので、一層際立って学ぶ点も多いです。
いろんな学校へ行った左門 新
三つ星レストランには、なぜ女性シェフがいないのか
女はなぜ素肌にセーターを着れるのか
次に行くべき学校のガイドブック 2010-04-05
「13歳のハローワーク」は、職業のガイドブックで、こちらは次に行くべき学校のガイドブックである。あなたが、選ぶべき進路は、果たして、高校なのか、大学なのか、高専なのか、専門学校なのか、はたまた、職業訓練校なのか、フリースクールなのか、いやいや、自衛隊なのか、いや、一足飛びに、企業で営業なのか。そんな事が述べられている。
「13歳のハローワーク」もそうだが、社会の主流に乗っていけないときに、あきらめるのではなく、挑戦できる道が「他にもある」というのが、両書のコンセプトである。だから、「失敗に備えて読む本」という、すこし斜に構えたメッセージになっている。
記述の分量から考えて、筆者のお薦めは、職業訓練校で技術を身につけて工員になる(計37ページ)、というのと、すぐに社会に出て営業・販売に徹する(計44ページ)、というののようである。その次に、高専を進めているように思われる。
日ごろ光の当たらない職業訓練校に注目したのはいいと思うものの、職業訓練校では、1年間の訓練が主である。ハイテク化した日本経済において、職業訓練校で身につけられる技術は、限定的だ。もし、工員をめざすなら、今日明日食うに困るというのでない限り、高専(高等専門学校)に進むのが順当な選択ではなかろうか、そしてその次が専門学校だろうと、感じる。高専の方は、企業での幹部になれる可能性があるし、専門学校の方は人間力を鍛えてくれる。
本書では、専門学校に関して、技術に目が向いているようだが、専門学校が本当に鍛えているのは「人間」である。「技術を教育」するのではなく、「技術で教育」しているのがより実態に近い。次に改訂される際は、専門学校の実態に迫ってもらいたいものだ。
なお、巻末に特大の特集が組まれている「営業・販売」職は、ひとつの選択肢と思われる。「商人道に徹する」ことは、人生の糧になる。戦前は、みな丁稚に出ていたのだ。よい企業・よい社長との出会いにより、道はひらける。
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Ryu's Bar
プロフィール
HN:
ドヤ顔の人
性別:
男性
趣味:
読書(ビジネス書・小説)・ネットサーフィン・スノボー
自己紹介:
学生の頃から村上龍のファンで「コインロッカーベイビーズ」に衝撃を受け、「五分後の世界」「愛と幻想のファシズム」「半島を出よ」などの構築系の作品が大好きです。最近の龍さんの興味は経済にシフトしていますがものすごく勉強になってます。
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