Ryu's Cafe ~限りなく村上龍のことを知るカフェ~ 忍者ブログ
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その鋭い独特の視点と多彩な才能で、小説だけでなく各分野で活躍するアグレッシブな寓話作家の一人である村上龍の作品をとりあげています。

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カンブリア宮殿 村上龍×経済人3 (日経スペシャル)カンブリア宮殿 村上龍×経済人3 (日経スペシャル)
村上 龍
日本経済新聞出版社 刊
発売日 2009-12-19
オススメ度:★★★★




不滅の消費者 2010-03-23
敢えて言うなら経営者たちは消費者と闘っている。

消費者のニーズの変化を察知して、それに応える。

それができなければ退場を余儀なくされる。

果てしない闘い―

消費者が倒れることは決してない。

闘い続ける経営者たちの言葉はどれも重いが、特に個人的に気に入ったものを紹介させてもらう。

【伊藤忠商事会長の丹羽宇一郎さん】

「自社の利益に貢献することよりも、その国の人々や社会のために仕事をしなさい」

(おりしもテレビドラマの不毛地帯の最終回を見た後だったので、より深く感銘を受けた。)

【ガリバーインターインターナショナル会長の羽鳥兼市さん】

「常識にとらわれないアイデアを生み出す基礎はプラス思考である」「プラス思考は訓練でなれる」「なにかしてしまったら『よかった、よかった』と言いなさい」

【日清食品ホールディングス社長兼CEOの安藤宏基さん】

人生の成功者として外せない条件とは?という質問に対して、創業者安藤百福の「カップヌードルは完成品じゃない」という言葉に触れ、「これでは駄目だ、もっといいことがあると思っていること」と回答している。

【ドトールコーヒー名誉会長の鳥羽博道さん】

「お客さんがいかに喜ぶかということしか考えない」「お客さんが入ってくれて初めて儲かるのであって、お客さんが入る前から金儲けの計算をしてもしょうがない」

(恥ずかしながら、本書で珈琲のドトールやオムツのユニ・チャームが日本の企業であることを知った。)



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13歳の進路13歳の進路
村上龍
幻冬舎 刊
発売日 2010-03-25
オススメ度:★★★




進学案内本はあまたあるが、巻末の功成り名を遂げた人の特別寄稿がいい 2010-04-07
 この本は同じ著者によるハローワーク編の姉妹本といえます。

見ると元気と勇気の湧く大きなイラストに表された、波高い人生

行路へ立ち向かう思春期の男女への羅針盤として書かれたようで

もあります。


高校、大学、高専、専門学校などは進路本としてお約束なのでしょ

うが、ふつうの中高生は最初からあまり考えないであろうフリー

スクール、職業能力開発校、通信教育、資格予備校、自衛隊、そして

最後に奨学金などにも触れています。


それでも、ここまでなら、あまたある進路案内とさほど大きな違いは

ないでしょう。この本の特徴とも売りとも言えるのは、巻末に配した

功成り名を遂げた、主に会社社長による特別寄稿と題したエッセイに

あるのではないでしょうか。こちらだけを読むだけでも元は取れるよ

うに思えます。本編とも言うべき前段がどちらかというと無味乾燥

なので、一層際立って学ぶ点も多いです。


いろんな学校へ行った左門 新

 三つ星レストランには、なぜ女性シェフがいないのか

 女はなぜ素肌にセーターを着れるのか



次に行くべき学校のガイドブック 2010-04-05
「13歳のハローワーク」は、職業のガイドブックで、こちらは次に行くべき学校のガイドブックである。あなたが、選ぶべき進路は、果たして、高校なのか、大学なのか、高専なのか、専門学校なのか、はたまた、職業訓練校なのか、フリースクールなのか、いやいや、自衛隊なのか、いや、一足飛びに、企業で営業なのか。そんな事が述べられている。

「13歳のハローワーク」もそうだが、社会の主流に乗っていけないときに、あきらめるのではなく、挑戦できる道が「他にもある」というのが、両書のコンセプトである。だから、「失敗に備えて読む本」という、すこし斜に構えたメッセージになっている。

記述の分量から考えて、筆者のお薦めは、職業訓練校で技術を身につけて工員になる(計37ページ)、というのと、すぐに社会に出て営業・販売に徹する(計44ページ)、というののようである。その次に、高専を進めているように思われる。

日ごろ光の当たらない職業訓練校に注目したのはいいと思うものの、職業訓練校では、1年間の訓練が主である。ハイテク化した日本経済において、職業訓練校で身につけられる技術は、限定的だ。もし、工員をめざすなら、今日明日食うに困るというのでない限り、高専(高等専門学校)に進むのが順当な選択ではなかろうか、そしてその次が専門学校だろうと、感じる。高専の方は、企業での幹部になれる可能性があるし、専門学校の方は人間力を鍛えてくれる。

本書では、専門学校に関して、技術に目が向いているようだが、専門学校が本当に鍛えているのは「人間」である。「技術を教育」するのではなく、「技術で教育」しているのがより実態に近い。次に改訂される際は、専門学校の実態に迫ってもらいたいものだ。

なお、巻末に特大の特集が組まれている「営業・販売」職は、ひとつの選択肢と思われる。「商人道に徹する」ことは、人生の糧になる。戦前は、みな丁稚に出ていたのだ。よい企業・よい社長との出会いにより、道はひらける。


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新 13歳のハローワーク新 13歳のハローワーク
村上龍
幻冬舎 刊
発売日 2010-03-25
オススメ度:★★★




へー、こんなにいろいろな職種があるんだと再認識した18歳の子の親 2010-04-07
 この本は大ベストセラーとなった前著の改定版です。大きなイラストも多いで

すが、漢字が多い本だなあという印象があります。13歳からの思春期の男女を

対象にしたとあり、難しい漢字には今時の本にはめずらしくルビもふってあり、

勉強になるので悪くはないでしょう。


映画のところをみると、監督、制作、助手、俳優、カメラマン、衣装・道具係く

らいの職種はあらかじめ思いつきますが、スタントマンなど予想外なものも少なく

ありません。他の分野も同様で、世の中こんなにいろいろな職種があるんだと、

目からうろこ、大人が読んでもとても参考になります。物書きにとっては意味を

調べるのではなく、アイデアの源泉として辞書、百科事典同様、座右に備えておく

べき本とも言えます。


ですが、職業というものは一部の職種と一部の人を除いて、こういう本を読んで

そのなかから職業を選択するのではなく、実際は人やできごと、この種のハウツー、

百科全書的でない本との出会いのなかで決めるのだと思います。そういう意味では、

少年、少女向けハローワークとは呼べないかもしれません。また、得意教科からの

紹介は入って行きやすいですが、それにとらわれ過ぎるのはどうかなと思います。


一方、私の分野である医療関係について言えば、職務や待遇、勤務形態、これまで

の経緯、そしてこれからの展望など、まさにその通りと思わせます。でも、逆に最大

公約数的で、実際には一口に医師と言っても、さまざまな職務、さまざまな考え、

やり方があり、千差万別と言うこともできます。また、これからの日本を背負って

立っていく若い人には、ここに書かれている仕事内容を突き破って行ってほしい、

そうしないと君たちの将来も日本も明るい展望は開けないのではとも思います。散り

ばめられている功成り名遂げた人のエッセイや対談は生き生きとしていて、その弱点

をそれなりに補ってはくれています。


この本が若い人の職業選択に役立つかは定かではないですが、この本を肴にして親

とは滅多に話もしない思春期の子との親子の対話を計るのに役立つかもしれません。

何より読んでとてもおもしろいのは確かです。


医師で作家の左門 新

 三つ星レストランには、なぜ女性シェフがいないのか

 女はなぜ素肌にセーターを着れるのか


いい本ではある、しかし・・・ 2010-04-01
「13歳のハローワーク」が出てすぐに買って読んだ口である。取り上げられている職業は多岐にわたっており、はっとする発見もあり、面白い。しかし、理系のものづくり系の私としては、ちょっぴり不安を感じずにもおれなかった。というのも、どうも「ものづくり」はあっさり「エンジニア」の仕事しか出ていないからである。また、当時の風潮として、コンピューター・IT系のこき下ろしには特集まで組んであった。

さて、本書は、その改訂版である。私は、ちょびっと期待しつつ、ページを捲ってみた。そして、いくらかの改善の跡を見つけることができて嬉しかった。しかしである、「反ものづくり(脱ものづくり)」のポリシーには、いささかのゆらぎもないようである。この国のGDPを、筆者は何で稼ぎ出すべきだと考えているのか、合点がいかない。もっとも、この本の趣旨は、不透明な社会の中であきらめず、天職に出会うことであるから、日ごろ見過ごされている多くの仕事にこそ光があがっているのだろう。

年寄りの繰言として気になるのは、デジタル家電も、ソーラー発電も、ハイブリッドカーも、「ものづくり」と「組み込みIT」の総合芸術になっているんだけれどなぁ・・・。なのに、あいかわらず「エンジニア」と「ゲームプログラマ」くらいしか、関連のものがないなぁ。これじゃ、この国の産業は衰退しちゃうよ!


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すべての男は消耗品である。 Vol.10 大不況とパンデミックすべての男は消耗品である。 Vol.10 大不況とパンデミック
村上 龍
ベストセラーズ 刊
発売日 2009-06-20
オススメ度:★★★




今の日本がわかる 2009-10-01
いつもながらの、理路整然とした語り口、痛快だ!日本の経済システムを的確に見て読む者にも解り易い。この消耗品シリーズも10冊目になるのか。

じゃあ、どうすればいいの? 2009-09-23
現状をある程度正しく見ている人なんだと思う。

今、日本はこうなっているということを示してもらえるのは良いことだ。

みんなが求めている。 「日本」のジャーナリストみたいな感じ。

「じゃあ、どうすればいいの?」
迷い子は、現実に気づくだけで、朽ち果てるのみか。

ここからが長い道のりだと思う。

言葉の限界にぶちあたっているようにも思える。が、これだけのことが出来るのも村上龍しかいないかもしれない。

基本であり聖書 2009-08-07
私はこのエッセイを中学生から愛読しています。 

例えば、、私はヨーロッパのサッカーが好きなのだけど、リーグが終わったこの夏の時期というのは、雑誌もウェブも、一部の人々の予想で、ほとんど埋め尽くされます。 その通りになったりするのは少ない。しかしゼロでもない。だから目を通すのだけど、言いようのない疲れを伴う。 すっ、とその疲れが晴れるのは、純粋な移籍リストを見るとき。 決定し、クラブから公表された情報だけが載るから。 そういう感じが龍さんのエッセイにはあって、もう読まざるを得ないです。 

この、なんだかどんよりとした雰囲気はどんなからくりになっているのか、それを知るためにはよいのでは。 若い子には、vol.1から読んで欲しいですね! シンプルな真実、ずばずば載ってます。


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プロフィール
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読書(ビジネス書・小説)・ネットサーフィン・スノボー
自己紹介:
学生の頃から村上龍のファンで「コインロッカーベイビーズ」に衝撃を受け、「五分後の世界」「愛と幻想のファシズム」「半島を出よ」などの構築系の作品が大好きです。最近の龍さんの興味は経済にシフトしていますがものすごく勉強になってます。
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